F1 REGENDS 19XX ③ 89’オーストラリアGP

今回は89年最終戦のオーストラリアGPです。 当時はアデレード市街地での開催で、個人的にはこっちの方がザ・市街地って感じで好きでした。 この日は生憎の雨模様・・っていうよりも今のF1だったら確実にレース延期になるようなヘビーレインでした

PPはセナ。 そして3番手には弱小チームのミナルディ、マルティ二の名前が。 タイヤメーカーが複数あった当時は時として番狂わせの予選になる事も珍しくなかったから、今もそうすりゃ良いのにって思うんだけどね。 ここ最近だと03年とか97年とか面白かったけどなぁ。

驚いたのがスタート。 フォーメーションラップが始まっても何人かのドライバーが危険だって事でスタート切るのを遅らせてたんだけど、そうなると当然隊列が整わないからレースをスタートなんてできない・・・ハズなのに、遅れてグリッドを離れた連中は隊列の後方に足止め食わせてレースはそのままスタート


プロストは1周しただけでレースをボイコット。 プロストだからっていうか昔はこんな事も許されたっていうかね。 安全性が今よりも緩かった時代、ドライバー自身で身を守る必要があったのも理解できます。

マルティ二は序盤、2位に上がって必死に後続を抑えるものの、あちこちでスライドしまくり。 今もピレリのウェットタイヤの性能って酷評されてるけど、当時も雨だと全く使い物にならない代物だったみたいね。

なのでウィリアムズ勢がマルティ二の前に出た時にはトップのセナとは5周で25秒もの大差が(^^;) こんなタイヤじゃトップチームはピレリ使わないわなぁ・・。


レースは序盤からあちこちでスピン・クラッシュが続出。 雨の名手のセナですらスピンするようなコンディションなのによくもまあレースを続行しようとしたもんだ。 この頃はまだSCなんてもの無かったけど、これだけ波乱があると観てる方は面白いけどやってる方はたまったもんじゃないね


レース後半のピケのクラッシュなんか、よく見たら前のマシンのリアタイヤが頭に当たりそうになってるし


レース中盤。 ついにセナも周回遅れのマシンに追突して左フロントを丸ごと破壊してしまってリタイヤに。 前戦日本GPでプロストに接触されてチャンピオン争いをフイにされた挙句、お上からは危険なドライビングとしてライセンス剥奪と脅されたセナにとっては踏んだり蹴ったりのレースになっちゃいましたね。 まぁ・・これだけイジメにあっちゃったら90年の日本GPでプロストにワザとミサイルかましてチャンピオン奪ったのも心情としては分からなくもないかな(でもやっちゃアカンけどね)。


レース後半の主役はロータスの中嶋悟。 この年ホンダエンジンを失ってさらに戦闘力の落ちたロータスのマシンでファステストラップを更新し続けながらポジションを上げて、ついには3位パトレーゼの真後ろまで急接近。 これ、実況の大川さんもだけど、当時リアルタイムで見てた日本や中嶋ファンは大興奮だっただろうね。 特に中嶋さんは89シーズンはここまでポイント無しだったから、最後の最後で初表彰台の期待が掛かったレースは間違いなく中嶋悟のF1ベストレースでしょう。 惜しくも届かなかったけど、日本人初のファステストラップは永遠に残る記録ですからね。

レースはウィリアムズのブーツェンが自身2勝目。 このレース、何と完走たったの8台

次回は90年のメキシコGP。 プロストが自身のベストレースに上げた1戦ですね。 確かにこのレースはマクラーレンVSフェラーリの戦いが熱かった。 フルで観た事無いんで期待です。
スポンサーサイト