
F1 REGENDS 19XX ⑥ 92’モナコGP
|Posted:2017/02/13 21:00|Category : 未分類|

これ、過去に一回ブログに書いたからやらないって言ったけど、せっかくなんで別視点で考察してみる事にしました。 92年のモナコGPですね。
予選ではマンセルが2位以下に1秒近く突き放して圧倒的な速さ。 ここまで開幕5連勝(これは現在に至るまでの最多記録)できてたマンセルに対してモナコだったらセナが何とかしてくれると思ってたセナファンは多かったでしょうね。 そのセナですら全く迫る事もできなかったんだから、FW14B+マンセルの無双ぶりったらないですな。

実際レース序盤からマンセルは後続を一気に突き放して、どこに負ける要素があるんだって快走でした。

スタートで2位に上がったセナは3位以下を突き放せないで防戦一方。 僕は4位のフェラーリ・アレジを見てたんですが、やっぱりこの年のフェラーリエンジンは立ち上がり加速が絶望的に鈍足で、後ろのベネトン・シューマッハにいいように突っつき回されてます。 それでもセナとパトレーゼに何とかついていってたのはアレジの腕に寄るところが大きかったのかなと。 本当にもうちょっとエンジンがまともだったらねぇ・・・。
F92A自体もエンジンの重心位置が高くて空力的にも不安定だったという事で、その弱点が出にくいモナコでは何とか結果を出したかったんだろうけどね。

その後、ロウズヘアピンでシューマッハにインを差され、何とか接触しながら逃れるもラジエターにダメージを負って、それが原因でその後トラブルでリタイヤしてしまったアレジ。 フェラーリF92Aの鈍足ぶりが気の毒になるようなアレジの奮闘ぶりだったけど、これがティフォシの心を掴んだのだろうか。 ただアレジには申し訳ないけど、これがチャンピオン級のドライバーが乗ってたらもうちょっとポイントを重ねていたんだろうなぁと思うレースは結構多かったですね。 気合が空回りしてた感は否めないというか・・改めてこういうところ見ちゃうとアレジはやっぱりウィリアムズで勝ち方を覚えてからフェラーリに行くべきだったんだろうなと。

ベネトンB192はこの時はまだセミオートマは搭載していないし、当然ながらアクティブサスもトラクションコントロールも無し。 でもマシンの空力含めた素性の良さとやはりシューマッハの腕でハイテクマシン・ウィリアムズにも対抗できるパフォーマンスを時折見せてました。 やっぱり当時のマシン見ててもベネトンのインパクトって群を抜いてるもんね。
何せ92年はシューマッハは勿論だけどチームメートのブランドルもレースでは時折シューよりも速いところを見せたりもしてたから。 ブランドルってどうも過小評価されてるけど、その後のパトレーゼやハーバート、アーバイン、バリチェロよりもレースでの対シューマッハという事に関して言えば一番対抗できる力を持ってたと思うんですがねぇ・・・。

そして問題のシーン。 60周目時点でマンセルとセナの差は約30秒。 普通こんだけタイム差あったらピットインしても充分前に出れたような気がするんだけど・・。

ピットも慌てちゃったのかねぇ。 スローパンクチャー起こしたマンセルが緊急ピットインした時にちょっと交換に手惑ってしまった。
昔のウィリアムズは確かにピット作業が遅かったことが多々あったけど、それにしても掛かり過ぎ。 こういうプレッシャーに弱いところは当時のウィリアムズらしっちゃらしいんですがね。 それでセナに逆転されたのはモナコでのマンセルがとことん持ってないって事なのか、それともセナがモナコでは神がかり的な何かがあるのか。


どう考えてもセナが勝てるようなレースじゃなかったけど、結果勝ちを拾ってしまうっていうのはセナって本当にモナコに愛されていたんだなぁって感じます。 93年だって普通だったら負けてた展開なのに勝っちゃいましたからね。
セナって僕は嫌いだったけど、あり得ない勝ちを拾ってしまうところはやっぱり偉大なチャンピオンドライバーだったんだなぁって素直に思うんです。 これはシューマッハもそうだしアロンソもかな。 最強マシンに乗ってないからこそ本当に勝てるドライバーかどうかが分かるっていうか。
さて、来週と再来週はすっ飛ばして、3週間後は95年の日本GPを考察します。 ん~・・・このレースのどこがレジェンドなんだか教えてほしいんだけど、序盤のアレジ劇場から見るジャン・アレジに対する僕の考察でも書かせて頂こうかと思ってます。 ある意味このレースにアレジというドライバーの全体像が透けて見えるんで。
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